コクド

私が生まれ育った環境には、かならず「西武」があった。
生まれ育った町は、西武不動産が興した新興住宅街で、その区画すべてが西武不動産の開発した建売住宅だった。

西武鉄道の沿線駅から、西武バスでその地域にいく。
森林を抜けると、オアシスのように広がる小さい地域。そこすべてが西武による開発だ。
その地域の中心には西友があり、西武ライオンズが優勝すると一日中、応援かが町にコダマする。

そんな地域で生まれ育ち、今尚西武鉄道沿線駅を最寄り駅にする私にとって、大きなニュースが昨日飛び込んだ。

堤義明 会長が全西武グループの全役職から辞職するとのこと。
驚いた。

ま、原因はさておき、堤義明の肩書きにアレと思った人も多いはず。
コクド会長という肩書きだ。

これから恐らくテレビでも盛んに解説されると思うが、このコクドとは、なんと西武グループ各社の親会社である。驚くべきことに非上場企業である。

非上場企業が東証一部の西武グループ各社を取り仕切っているというのは、どう考えてもキナくさい。
実際コクドは、毎年赤字スレスレの計上をし、法人税を払わない。

もう記憶の遠くになってしまうが、バブル当時、世界一の大富豪はビルゲイツではなかった。
この堤義明だった。

ドンという表現がよく似合う男の、今後にも目が離せない。